Dr.ブラックスワンによる不確実性と資産運用

ナシームニコラスタレブは、正規分布を前提にした株価データ、経済データのリスク(標準偏差)、リターン、そしてそれにもとづくポートフォリオが、現実に、ブラックスワンのもとで、吹き飛ぶことを詳細に記述してます。そこで、ブラックスワンに備えて、ナシームニコラスタレブのような、バーベル戦略には及びませんが、現実の株価、経済データに当てはまらない正規分布にもとずくポートフォリオ理論にしたがえば、吹っ飛ばされる。。。
外れ値としかみられてなが、1回の破壊力が凄まじいブラックスワンとともに、正規分布で予想されるインフレにそなえて、自分が読んだ本を中心に、拙いパッシブ資産運用について自分の考えます。

不公平な人生で、偶然にたよらない?ーナシーム?

人生は不公平だ、と。 
ナシームは、 まぐれ(邦訳)でいってます。


 さらに、 
現実は厳しく、 
線形で正の進歩なんてめったにないとも。


 彼の「敗者総取りの法則」のなかで、 
世界の二極化について、 
大変な成功をおさめてお金を全部さらうか、 
びた一文貰えないかのどちらかだ、
そうです。


  そんなこと、 
わざわざ、
ナシームに、 教えてもらわなくても、 
みーーんな、 周囲を見渡せば、
思い当たるよね。


 だけど、
みんなの、 
誰もがもってる、 そんな非線形性のせいで、
ヒトは、 稀な事象の性質を理解できない、とのことです。 


ナシームにしては珍しいお話ですが、
偶然に頼らなくても成功できる道はあるのに、 
そのみちをたどっていくだけの 精神的なスタミナを持ってるヒトはめったにいない、と。 


他人よりがんばればいいことがある?、
とのこと。 


でも、 
ほとんどのひとは、
そうなる前にあきらめてしまうそうです。

ベストセラー「となりの億万長者」の生存バイアスにだまされる?

運用業界は、
「カリスマでいっぱい」、 
とナシームは「まぐれ(邦訳)」言ってます。 


この分野、 
偶然に振り回されるのは明らかなのにね。


 「そんなカリスマの一人に、
資産運用について本を書くことが癖になった
とてもかわいそうなヒトがいる」、とも。。。 


これって、
ひょっとして、 
日本でワインと海外不動産を最近の商売にして、
同じような内容で新規性の無い本を、 
短期間に、大量に、 パンフレットとして売って、 
信者から、 高額なセミナー料・コンサルティング料をとって商売してる、 
あのヒトのこと?と、 
一瞬思いました。。。 
銀座でバーまでやってるし。。。 
あの内藤忍。


 ナシームは、 日本のヒト、あの内藤忍を知らないからね。。。多分。 
文句があるなら、
私から巻き上げた10万円を、
かえせ。
顧客に、
返金したこと無いのかね。
日本の商習慣、守れよ。


さて、 今回、 そういう気分の悪い話ではありません。 


世界的なベストセラー「となりの億万長者」、 について、
ナシームは、「専門家」二人が書いた、
ヒトをものすごく間違った方向へ導く本だと。。。


 「となりの億万長者」のヒーローは、蓄財優等生。 
投資するために出費を抑えるヒトたち。 


ベストセラーだから、みんな、 内容は知ってるよね。 
私も、 むかーーし、日本語訳で、読んだけど。。。 


ナシームの指摘は、 
生存バイアスが、 この本のサンプルにダブルでかかってると言ってます。 


一つ目の生存バイアスは、 
サンプルに選ばれたお金持ちは、 運が良かっただけのヒトたち。 
だから、 データとして得られた億万長者の平均財産額は過大に評価されてるとのことです。 


二つ目の生存バイアスは、
この本の主張を信じるということは、 
資産の最近のリターンが永久に続くと信じていることになるそうです。 
つまり、投資したヒトは、
実質的にみんな資産インフレでお金持ちになっただけなのに。。。ということです。 


生存バイアスを無視するヒトはいつでもいる、と。

新興市場ーだまされるのは計測不能の不確実性?それとも金融芸人?

テレビで、まだ、ときどき、ギリシャと中国がどうとかいってます。 
新興国といっては、だめ? 
中国の市場規模は大きい?から大丈夫? 
中国政府が中国経済を支え続ける? 
計画経済は大成功? 
中国とギリシャは先進国? 
ほんとかな? 


新興市場とは何か?といえば、
 ナシームのいうとおり、 
発展してない国を世間体がいいように言い換えた呼び名。 
そういう国が、「興る」? 


むかーし、 ロシア危機(1998年?)がありました。 


その解説として、 ナシームニコラスタレブの解説を引用します。
 国際通貨基金のオタクっぽい連中はロシア政府にまんまとだまされた。
 でっちあげの経済データを見せられたのだ、と。。。 
さらに、以下の件を覚えておいて欲しいと、
 「まぐれ(邦訳)」で言ってます。 
エコノミストの格は どれだけ頭がよさそうな話ができるかで決まるので、
 現実をどれだけ知ってるかを科学的に計測して決まるのではない、 とのことです。 


また、こうもいっているので、引用します。 
「エコノミスト」「ストラテジスト」 とよばれる芸人。
 市場の行く末を占ってお見せするのがかれらの芸だと。
 でも、彼ら自身はリスクをとってはいない。
 だから、かれらが、成功するかどうかは、 実証できる結果ではなく弁がたつかどうかできまる、とのことです。 


ロシア危機では、標準偏差10個分、テンシグマ事象がおきて?、吹き飛んだ同僚がいたとのこと。 
この程度の似たような事象は、何年かにいちど起きてるけど。。。 


将来を予測する道具として、 
過去のデータを使い、リスクを計測して、
 リスク何パーセントとかいってるのをよく、営業ツールで使ってますよね。
 営業ノルマの目標達成に、予測リターンまで提示してるヒトまでいるけど。。。。 
ナシームのいうとおり、
価格データが、
正規分布でない可能性があるというだけで、
このやり方は、完全に間違ってるとのことです。。。